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今月のお題「僕の私の推しの九九」 [きゅ~め~るのお題]

シアターキューブリックでは毎月9日に無料配信しているメールマガジンがありまして、
その配信日には劇団メンバーが毎月決められたお題についてブログを書く、
というのが、もうかれこれ15年くらい続いています。
つまり180回くらいやってるってことですね!

9月9日は「きゅー、きゅー」ですし、
きっとシアターキューブリックについての何かがお題になるのかと思ったら、
なあに、、掛け算九九ですよ。

これも15年続いてきた年輪ってヤツでしょうか??
(お題のネタが枯渇しまくっているだけですね……)




掛け算九九のことを考えるのはきっと生まれて初めてです。
しかも九九に「推し」もへったくれもありませんが、
そういうお題なので、九九についてちょっと考えてみることにします。





そういえば九九を習っていた小学生の頃、
訳もなく、無性に恥ずかしくなるくだりがありました。

みなさん、そういうのありませんでしたか?

その場面はわりと序盤にやってきます。





2×5=10



にごじゅう。



にごじゅう。




なんか恥ずかしくないですか……?





試しに音読してみてください。



さんはい。





「にごじゅう。」






みんなそれぞれ好みの音楽が違うように、
「音」に対する感覚も人それぞれきっと違うんだと思います。

当然、言葉にもそれぞれ「音」があって、
僕の場合、濁音や半濁音が混ざった音にきっと敏感で、
言葉のなかに濁音や半濁音が登場するタイミングが、
とても、、、何となしに、大事なんでしょうね。


「にごじゅう」以外にも恥ずかしい言葉は山ほどあります。

「ジャンバラヤ」「郡上一揆」「ダダ星人」、すべて恥ずかしいです。



九九のことなど知らない外国の方が聞いたら、どう感じるんでしょうね。
それを思うと、とても「にごじゅう」などと口にすることはできないのです。

けっして推しの九九などではありませんが、
僕の中では最も存在感のある九九、それが「にごじゅう」なんです。



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で、「推しの九九」っていったい何よ。


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岡村孝子さん復活の祝祭。 [日々雑録]

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きのう新渋谷公会堂「LINE CUBE SHIBUYA」で
3年ぶりの岡村孝子さんのコンサートが開催されました。
長引く緊急事態宣言で開催さえも危惧されましたが、
満員の観客はマナーをよく守り、一人として歓声をあげず、立ち上がらず。
主催側の徹底した対策のもとに無事開催されたその「祝祭」は
思いやりと誠実な気持ちにあふれた岡村孝子さんらしい空間になりました。

今回のコンサートは、ただ単純に久しぶりということではなくて、
おととし春、急性白血病になり緊急かつ長期の治療・闘病を余儀なくされ、
激動の時間を乗り越えた岡村孝子さん復活の舞台でした。




白血病どころか大病を患ったことがない僕にとっては、
そうした闘病後の人が、ひとり「舞台に立つ」ということが
どれほど大変なことなのかを身をもって知る術はありません。
人並み程度の想像をするならば、多少のパワーダウンや声の「かすれ」は有って当然で、
そんなことより舞台に戻ってきたことそのものを祝福する気持ちで開演を待っていました。


ところが、約3年ぶりに舞台に戻ってきた岡村孝子さんは、
僕のこんな貧困な想像を一瞬にして裏切り、
近年の歌声よりもよほど力強さのある超人になっていました。




病気を患う前から、誰もが等しく年を重ねてゆく一人の人として、
けっして抗うことのできない時間の流れを静かに受け止め、
作風や歌い方も、常に変化しつづけていたシンガーソングライター。
けれどもその変化の中で、
けっして変わらない「少女性」のようなものが光を放ち続けている、
それが岡村孝子さんの魅力のひとつのように感じていました。

今回の舞台で目のあたりにした超人ぶりは、
けっして色褪せることのないその少女性が力を発揮したように思えてなりません。





僕は14歳の時から、岡村孝子さんの音楽を聴いて大人になりました。

大人になって舞台芸術の仕事に携わるようになり、
自分の作品を何本も産み落としてゆくなかで、僕の細胞深くに沁み込んでいる
岡村孝子さんの音楽・言葉にあらためて気づく機会も増えていきました。
きっと僕のなかには、オッサンになってもなお色褪せない「少年性」があって、
それが自分の作品の大きな特徴なのだろうと感じています。

それは取りも直さず、岡村孝子さんの世界に一貫して感じる少女性がルーツです。




渋谷公会堂の客席で僕が岡村さんに送っていた拍手は、
復活をお祝いする拍手だったのと同時に、
岡村孝子さんの作品との出会いによって生まれた
僕の人生にあふれるたくさんの奇跡への、感謝の拍手だったようにも思います。


岡村孝子さんの楽曲『ミストラル~季節風~』がもとになって生まれた物語、
『葡萄酒いろのミストラル』はこの度公演延期となってしまいましたが、
あらためてこうした自分自身の歴史をかみしめながら、
メンバーたちとともに大切に作ってまいりたいと思います。

『葡萄酒いろのミストラル』公演延期のお知らせ
https://qublic.net/info/post_56.html



今思えば、2年半前。

岡村孝子さんの病気の一報を聞いた僕は、まったく生きた心地がせず、
ふたたび元気になってくれさえしたら、あとは何も望んでいませんでした。

病状を少しでも知りたいと思い、病気を報じる新聞をすべて買ったのに、
読むのが怖くて、ついにそれらを一文字も読むことはできませんでした(笑)


それが2021年の9月、こんな幸せなことになっています。



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「NO RAIN, NO RAINBOW」

雨のあとには、虹が出る。




まだまだ夢の途中。前を向いて歩いていこうと思います。

岡村孝子さん、おかえりなさい。



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ネビュラエンタープライズ満1歳。 [社長の時間]

株式会社ネビュラエンタープライズは9月2日、無事に満1歳を迎えました。


昨年9月は新型コロナウイルスによる大打撃のなかの会社リニューアルとなり、
果たして会社がどれくらい持つのか、まるで見当がつかない状況下でのスタートとなりました。
そして一年経った頃には、業界挙げて反転攻勢をかけている絵を思い描いていました。

ところが一年経った2021年は、オリンピックは開催されたものの、
ライブエンターテインメントは他業種同様、大苦境から抜け出せず、
公演中止、延期、無観客配信、50%収容、こういった言葉が今も連日並んでいます。



命を守るために公演を中止しても、
命(=生活)を守るために公演は打たなければならない。


この大矛盾にエンターテインメント関係者全員が今も苦しんでいます。



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エンターテインメント業界で仕事ができないというなら、
たとえ転業してでも会社を存続させていかねばなりませんが、
舞台業界の宣伝インフラを担う会社がその本分を手離してしまっては、
苦境に喘ぐ業界の皆さんがより苦しくなるだけです。
ですので、その選択肢は絶対にない、その覚悟で頑張ってきました。

会社の身の丈に合わないほどの巨額の融資を受け(=つまり借金)、それでも足りず、
クラウドファンディングを行なって450名を超える皆様からあたたかいご支援を賜りました。
本当にありがとうございました。


新聞、書籍、、紙媒体の衰退は時代の流れだと言われて久しいですが、
ライブエンターテインメントとチラシメディアの親和性は、
「デジタル時代には不要」と簡単に括れない奥深さがあります。
それを表すように、昨年夏から始めたチラシ宅配サービス「おちらしさん」は、
舞台版と美術版あわせて約8000名の会員様に喜んでいただいています。
これからもチラシメディアの価値のみを妄信するのではなく、
新しい媒体との組み合わせによる宣伝サービスや、
当社の立ち位置ならではの独自の取り組みで、
ライブエンターテインメントを盛り上げていく覚悟です。
そして、一人でも多くの皆さんが、
人と人が集う幸せを感じられる社会づくりに貢献していきたいと思います。


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本社ビル2階を改装して始めたレンタルスペース「時々海風が吹くスタジオ」は、
当初、演劇やダンスの稽古を想定してスタートしましたが、
今ではセミナーや地元の子供たちの教室などのご利用も多く、
そしてさらに、今度は卓球もできるようになりました!
さっそく近隣の方々からたくさんのお問い合わせをいただいています。

このように、チラシ折り込みの事業だけでは出会えなかった方々との出会いも広がり始めています。

スタジオの名前のとおり、時々海風が吹く空間で人どうしが集い、
新たな作品づくりに勤しんだり、新しい出会いがあったり……
「幸せな気持ちが生まれる場所や時間を提供したい」
という想いを大切に、いろいろな使い方を提案していきたいと思っています。



あっという間の一年でした。



この先、トンネルの出口がどれくらい先になるのかは分かりませんが、
「どこまでも、人が集う幸せを求めて」という企業理念を見据え、
舞台芸術に魅せられてこの会社に集まった自分たちの情熱を、
さまざまなサービスで表現してまいります。

ネビュラエンタープライズとして満1歳を迎えられましたこと、
応援してくださる皆様に、そしてスタッフに心から感謝を申し上げます。
これからもよろしくお願いいたします。



会社のホームページもオープンして1年経ちました。
コンテンツも少しずつ増えてきています。ぜひご覧ください。
https://nevula-prise.co.jp/

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