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新しい仲間が増えました [きゅ~め~るのお題]

シアターキューブリックに久しぶりの新メンバー!実に9年ぶりです。
しかも完全な初顔さんではなくて、既に劇団公演にも二度出演してくれている
坂本実紅(さかもとみく)を劇団メンバーとして迎えることになりました。


シアターキューブリックは劇団結成から24年目。
創立当初は20人近くいたメンバーも、さまざまな理由や事情で劇団を去っていき、
10年目くらいまでは1年か2年に一度オーディションを開き、新メンバーを迎えていたのですが、
次第に既存のメンバーと客演の俳優をメインに作品づくりをするようになっていきました。

興行としての作品づくりの過程では、企画や運営等たくさんの場面があり、
気心知れた劇団メンバー同士とはいえ、
コミュニケーションが困難なこともまったく無いというわけではありません。
ですが近年、少なくなったメンバーでそれらの議論を進めてゆくなかで、
それまでにはなかった、劇団としての濃度を増してゆく実感がありました。
そして気づくと、とても自然なかたちで新しいメンバーを迎える流れになっていました。




さて、新しく僕ら家族の一員となった坂本実紅について紹介します!

2018年11月公演『十二階のカムパネルラ』の出演者オーディションが初対面でした。
アイドルもやり舞台女優もやるマルチな女の子で、最初の印象は
とても頑張り屋で、ちょっと肩に力が入り過ぎじゃないかしら…?という感じでした。
演出をするからには、もっとこの女優さんを知っておかねばと、
彼女が出演する公演にいくつも足を運びました。
「こんなに頑張っているんだから、もっと成長したっていいはずだ」
ウチの現場が自分の成長を実感する場所になってほしいし、してもらわなきゃ困る!
そう思いました。

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▲2018年11月上演『十二階のカムパネルラ』にて。



『十二階のカムパネルラ』の次の『幸せな孤独な薔薇』で声をかけた時には、
すでに単なる「客演女優」ではなくて、
是が非でもこの作品で一皮剥けてほしい、それに貢献したい、
そういう想いで出演のオファーをしたことを覚えています。
つまり、この時すでに「人間どうし」の交わりがあったのだろうと思います。

『幸せな孤独な薔薇』で彼女が演じた役は、
主人公の傍らにぴったり付いて、心の葛藤を浮き立たせる、
とても地味なミッションを背負った難しい役で、
稽古では坂本の苦渋の表情ばかり見ていた気がします。
僕も相応の覚悟で臨んでいたので、若干厳しめになっていたのかも知れません。
この作品は2020年4月に上演予定でしたが、新型コロナによって
公演延期を余儀なくされ、稽古は一度ストップしてしまいました。
そしてリベンジの公演が決定し、約1年後に稽古を再開した時、
そこにいた坂本実紅は「坂本に酷似した別人なのでは!?」というくらい、
逞しく、しなやかな「俳優」になっていました。
きっとよほど悔しい思いをし、それを糧に自分と向き合い、
人間として、作品の登場人物たちと向かい合ったのだろうと思いました。
演出の僕は心の中で「勝った(=舞台の幕を開けられる!)」と思いました。

それから2年、ロバート秋山竜次さんの「クリエイターズファイルEXPO」全国ツアーにも
キューブリックメンバーと一緒に参加したりしながら、
とても自然なタイミングで今日の日を迎えた、というそんな感じです。

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▲2021年5月上演『幸せな孤独な薔薇』にて。





坂本実紅の印象はお顔が派手めということもあり(笑)、
一見、ノスタルジックなキューブリック作品の世界観とは必ずしも合致しないかも知れません。
そのギャップも僕は好きです。
でも、目には見えない彼女の内側は、シアターキューブリックの作品がまとう
たくさんの要素がたくさん湧き出ているように思います。
中には今の彼女が自分で気づいていないこともたくさんありそうです。
そういうものを作品づくりの過程で一緒に発見していく日々を過ごせたら幸せだなあと思います。

シアターキューブリックの一員としての俳優・坂本実紅を、
たくさんのお客さんに堪能してもらえるよう僕らも頑張ってまいります。
みなさん楽しみに待っていてくださいね!


超長くなっちゃった……


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