SSブログ
社長の時間 ブログトップ
前の10件 | -

公演チラシ束の配布にまつわること [社長の時間]

新型コロナウイルスの位置づけがインフルエンザ等と同じ5類へ移行することが決まり、
「コロナ後」の世界がまた少し近づいてきた感じがしますね。
どの業界の皆さんも本当に頑張られていると思います。
それでも演劇などのエンターテインメント業界は
ずいぶんとその後ろのほうを、七転八倒し続けている感が否めません。


業界に対して出される政府のガイドラインも社会状況に合わせて更新を重ね、
感染防止対策を行なうことは前提のうえではありますが、
かなりコロナ前に近い環境で興行を開催できるところまで来ています。

ただ肝心の観客が劇場に戻っていないのです。






3年前、完全に劇場が閉じられた期間がありました。
その後、かなり細々としたかたちで再開されたものの、
エンターテインメントという雰囲気には程遠い厳戒態勢の再出発でした。
その間、娯楽は自宅や個々の空間で楽しめるものが普及し、
映像の分野は大きくその市場を拡げ、かつ技術も成長しました。
劇場での舞台鑑賞が好きだった人たちも
映像鑑賞で代替できてしまうようになったケースも少なくないはずです。

旅を自宅で体験できないのと同じように、
家を出て現場に行かなければ体験できないのが舞台です。
しかし作品のストーリーをなぞれることで
舞台作品を観た気になれてしまう現状があります。
そもそも映像と舞台はまったく別なのです。

僕たちはこのことをあらためて広く知らせていかねばなりません。
これは一団体、一企業だけでできることではありません。
そこに携わる様々なセクションの人たちが団結して初めて、
ようやく舞台の魅力を忘れつつある人たちまで届くかも知れない、届かないかも知れない、
それくらい重大な状況にあると、各地の劇場で多くの空席を見る度に感じます。




僕が代表を務めるネビュラエンタープライズは、
おもに首都圏の演劇・ダンス公演の劇場で配られる公演チラシ束を作成しています。

このチラシ束、コロナ前はロビーの入口で公演スタッフの方々が
来場するお客さんに直接手渡しすることが通常でした。
しかし、コロナ禍下(特に2020~21頃)に接触感染の可能性の有無が議論される流れで、
配布方法は完全に「ロビー置き」になることが余儀なくされました。
ロビーの隅に置かれたテーブルにチラシ束を積むやりかたです。

この結果、【一公演あたりの配布力は従来比35~50%】となりました。


手渡し:フルキャパ比約70~80%の配布部数
ロビー置き:フルキャパ比約30%の配布部数


その後、接触感染の可能性はほぼないとされ、制限も緩和されたものの、
手渡しの方法に戻る公演はまだ限定的で、
風評被害の恐れや、感染予防対策に割かれる人手等の現場の課題のために、
観劇の前後という、ファンの皆さんに情報を届ける絶好の機会の宣伝力が、
いま現在も低迷したままになっています。

多くの劇場で空席が目立つ一因は、このことにもあると考えています。



興行を行なう公演団体にとっては、そこでのチラシ束の配布方法が、
その公演の動員の伸びに直接影響を与えるものではないため、
人手があまりかからず、風評の恐れもない
「ロビー置き」を選択することは合理的な判断だと思いますが、
一人でも多くの演劇ファンを掘り起こし、
かつてのファンたちにまた劇場へ足を運んでもらう流れを作るには、
業界挙げて、他団体の公演宣伝にも互いに注力することが大事で、
この循環が、ひいては次回以降の自身の興行にも良い影響を与えるはずです。

長年、多くの団体のご協力を得ながら、
相互扶助の観点でチラシ宣伝のインフラを務めてきた立場で見えることを書いてみました。
低迷を続ける舞台業界の突破口を、小さくても良いから一つでも多く作っていきたい、
そして閉塞感が充満する社会に対して、エンターテインメントの力で貢献したい、
これからもその一心で、微力を尽くしていきます。


ラーメン激戦区が盛り上がるのは、きっと自分の店だけじゃなく、
他店とともにみんなで盛り上がっていこうという想いがあるからだろう、
そんなふうに思います。

IMG_3076.JPG


nice!(0) 
共通テーマ:演劇

ネビュラエンタープライズ満1歳。 [社長の時間]

株式会社ネビュラエンタープライズは9月2日、無事に満1歳を迎えました。


昨年9月は新型コロナウイルスによる大打撃のなかの会社リニューアルとなり、
果たして会社がどれくらい持つのか、まるで見当がつかない状況下でのスタートとなりました。
そして一年経った頃には、業界挙げて反転攻勢をかけている絵を思い描いていました。

ところが一年経った2021年は、オリンピックは開催されたものの、
ライブエンターテインメントは他業種同様、大苦境から抜け出せず、
公演中止、延期、無観客配信、50%収容、こういった言葉が今も連日並んでいます。



命を守るために公演を中止しても、
命(=生活)を守るために公演は打たなければならない。


この大矛盾にエンターテインメント関係者全員が今も苦しんでいます。



IMG_3076.JPG


エンターテインメント業界で仕事ができないというなら、
たとえ転業してでも会社を存続させていかねばなりませんが、
舞台業界の宣伝インフラを担う会社がその本分を手離してしまっては、
苦境に喘ぐ業界の皆さんがより苦しくなるだけです。
ですので、その選択肢は絶対にない、その覚悟で頑張ってきました。

会社の身の丈に合わないほどの巨額の融資を受け(=つまり借金)、それでも足りず、
クラウドファンディングを行なって450名を超える皆様からあたたかいご支援を賜りました。
本当にありがとうございました。


新聞、書籍、、紙媒体の衰退は時代の流れだと言われて久しいですが、
ライブエンターテインメントとチラシメディアの親和性は、
「デジタル時代には不要」と簡単に括れない奥深さがあります。
それを表すように、昨年夏から始めたチラシ宅配サービス「おちらしさん」は、
舞台版と美術版あわせて約8000名の会員様に喜んでいただいています。
これからもチラシメディアの価値のみを妄信するのではなく、
新しい媒体との組み合わせによる宣伝サービスや、
当社の立ち位置ならではの独自の取り組みで、
ライブエンターテインメントを盛り上げていく覚悟です。
そして、一人でも多くの皆さんが、
人と人が集う幸せを感じられる社会づくりに貢献していきたいと思います。


DSC_3992.jpg


本社ビル2階を改装して始めたレンタルスペース「時々海風が吹くスタジオ」は、
当初、演劇やダンスの稽古を想定してスタートしましたが、
今ではセミナーや地元の子供たちの教室などのご利用も多く、
そしてさらに、今度は卓球もできるようになりました!
さっそく近隣の方々からたくさんのお問い合わせをいただいています。

このように、チラシ折り込みの事業だけでは出会えなかった方々との出会いも広がり始めています。

スタジオの名前のとおり、時々海風が吹く空間で人どうしが集い、
新たな作品づくりに勤しんだり、新しい出会いがあったり……
「幸せな気持ちが生まれる場所や時間を提供したい」
という想いを大切に、いろいろな使い方を提案していきたいと思っています。



あっという間の一年でした。



この先、トンネルの出口がどれくらい先になるのかは分かりませんが、
「どこまでも、人が集う幸せを求めて」という企業理念を見据え、
舞台芸術に魅せられてこの会社に集まった自分たちの情熱を、
さまざまなサービスで表現してまいります。

ネビュラエンタープライズとして満1歳を迎えられましたこと、
応援してくださる皆様に、そしてスタッフに心から感謝を申し上げます。
これからもよろしくお願いいたします。



会社のホームページもオープンして1年経ちました。
コンテンツも少しずつ増えてきています。ぜひご覧ください。
https://nevula-prise.co.jp/

umikaze_pp_0823.jpg


nice!(0) 
共通テーマ:演劇

クラウドファンディング [社長の時間]

ネビュラエンタープライズでは、本日より、クラウドファンディングを通じて、
当社の事業に関する支援の募集を始めました。
その事業とは無料のチラシ宅配サービス「おちらしさん」です。


劇場や美術館に行くと手に入れることができる先々の舞台公演や美術展のチラシ。
ですが、この一年、そうした場所へ行きたくても行けない期間が続き、
舞台公演や美術展などの文化芸術を楽しめなくなっただけでなく、
先々の情報を入手できる機会も激減してしまっています。
そうした現状を打破するために、ネビュラエンタープライズでは、
昨年夏、無料で、しかも自宅にいながらにして
舞台公演や美術展のチラシを手にすることが可能になる、
チラシ宅配サービス「おちらしさん」をスタートしました。



このサービス、大変ご好評をいただき、
現時点で舞台公演4,500名、美術2,500名の会員さまの登録をいただいています。

チラシをご希望のお客様が増えていることは大変喜ばしいことなのですが、
それは、取りも直さず経費増加を意味するものでもあります。
しかも、会場で配布するのとは異なり、宅配サービスということもあって、
サービス利用価格が割高にならざるを得ず、
実質的に、宣伝を希望する各ご利用団体さまと弊社とが
相応の割合で費用を負担している状況となっています。

ご存知の通り、ライブエンターテインメントは、
この一年余、業界全体で大打撃を受け、
例に漏れず、弊社も相次ぐ融資で首を繋いでいる状態が続いています。
お世話になり続けたエンタメ業界復興のためにここで一肌脱げればよかったのですが、
いよいよ限界が近づいてまいりました。

そこで、当サービスをご利用になる団体さまにとって、より使いやすい状態を作り、
多くの作品とお客さんを繋ぐ役割をよりいっそう果たしてまいりたい、
という想いのもと、クラウドファンディングを活用して、
広くご支援を募集することに致しました。

クラウドファンディングの詳細はこちらをご覧ください。
https://camp-fire.jp/projects/415891/preview?token=1prbzj0u


IMG_3076.JPG


「企業は社会の公器」という
松下幸之助さんの言葉があらためて心に深く入ってきます。
この言葉、今までは
「儲けだけを考えるのではなく、社会発展のための活動を志すのが企業の役目」
という解釈で捉えていました。もちろんそうなのだと思いますが、
「社会の公器たる企業活動を維持するために、
時には“有志”の皆さんからの援けを求めることもまた企業のあるべき姿」
なのかも知れないと思い至りました。


多くの皆さんからのご支援によってサービスを発展させ、
危機を乗り越えた後も、多くの皆さんのもとへ
作者のぬくもりが込められた色とりどりの文化芸術を届けられる企業として、
成長してまいりたいと思っています。

皆様からのご支援をお待ちしています。


株式会社ネビュラエンタープライズ
代表取締役 緑川憲仁


FullSizeR (5).jpg


nice!(0) 
共通テーマ:演劇

融資、つまりは借金ね。 [社長の時間]

日本全国、内部留保の少ないどこの中小企業もそうだと思いますが、
ウチの会社も昨年から何本も「融資」を受けまくっています。
融資って一応、銀行(貸し手)の審査がありまして、
それを通った企業が規模や業況によって決められた限度額まで
融資を受けることができる、という仕組みになっています。
というふうに書くと、
選ばれた企業が一定の資金を融通してもらえるありがたい制度だと感じますが、
どのみち利息を付けて返さなければならない「借金」なんですよね。
「融資」って言葉、「借金」って言うよりちょっぴり体裁が良いので、
実際の怖さが伝わりづらい言葉です。
お金を借りるとき窓口にいたのは可愛いお姉さんなのに、
いざ取り立てとなると怖いお兄さんが出てくる消費者金融のようです(笑)。
なので、自分が現実を直視するためにも、スタッフの誤解を回避するためにも、
僕は社内ではなるべく「借金」と言うようにしています。


借金をするからには、当然返すアテがなければ危なっかしくてたまりません。
ですがこのご時世、エンタメ業界は昨年春から停滞・低迷し、会社の業績も壊滅的。
借金でもしなければ、会社は一瞬にして潰れてしまいます。
会社が潰れれば、小さな会社といえども50人近くのスタッフは路頭に迷ってしまいます。
そのため、大変危険な選択と知りつつも、
返す算段がないまま巨額の借金をせざるを得ませんでした。
そもそも、まったく先が見通せないこんな状況下で
借金を返す算段がつく企業なんてどこにもないですよね。



日本には飲食店が数多く、また観光立国でもあります。
ですが、飲食産業と観光産業だけで国が成り立っているわけではありません。
のはずなのですが、今日もまた飲食関連の業種に向けて一時金支給の報があったように、
コロナ対策でクローズアップされるのは専らそれらの業種で、
雇用調整助成金はじめ、援けになる補助は皆無ではないものの、
休業や時短要請のない業種の企業に対しては、
「無担保・無利子の融資制度を作ったので、ぜひそれを活用して存分に事業に勤しんでくださいね」
という、一見親切な顔を見せていながら、その実状は見捨てるに等しい無慈悲さです。


なぜなら、借金をしたからには
当然、事業による売上を通常時以上に稼いで、返していかなければなりません。
当社も少しでも借金に頼る状態を軽減すべく事業の多角化に挑み、
社会や業界への貢献度を上げ、同時に売上を伸ばす行動に出ています。
ですが、政府は感染拡大を止めるため国民に外出自粛を呼びかけます。
真面目な多くの日本人は、過度な外出を控えます。
当社のように止むを得ず融資を受けた企業は、
返済の原資を確保すべく通常時以上に稼がねばならないのに、売上は当然下がります。
思いきり矛盾しています。

【国民の命を脅かしかねないこの大矛盾を、政治家の先生たちはどのように説明するのでしょうか】



「それで(会社が)持たないなら、死ね」

という気持ちが透けて見えるのは僕の目だけでしょうか。



国と零細企業を比べても仕方ありませんが、
僕は50人近くの仲間が携わる会社の代表者として、
一人たりとも切り捨てることは考えていません。
社会や業界に貢献することと同時に、
会社に関わる人たちの生活を守ることも、
企業の大切な役目だと思うからです。
(断腸の思いでリストラを断行せざるを得なかった
経営者の皆さんの判断が間違っているとは露ほども思いません)


どうも、国の政策や首相のメッセージを見たり聞いたりしていても、
そうした国民への慈愛を感じることができず、政治や政治家に対して
日々大きな不安と不満と怒りと焦りと、何よりも人としての悲しさが積もります。

そんなことを嘆いたところで、
僕が守るべきものは守らねばなりません(もちろん悪徳な手法以外で)。
この思考のサイクルが始まってから、まもなく1年が経ちます。
それでも、まだ頭が禿げたり、白髪だらけになったりしてはいないので、
僕の努力は全然足りないのかも知れません。
その一方で、
「少なくとも自分で死を選ぶようなことはダメだからな」
と、時々自分に言い聞かせている自分が、「ふつうではないな」とも思っています。
(まだまだ世界中のいろいろな景色を見にいきたいので、そんなことはしませんが…)


不要不急の業界と思われがちな文化芸術を支える小さな小さな会社ですが、
多くの人に生きる希望や心の栄養を届ける芸術は、
「家や食べ物や服と同じくらい大切なもの」という想いのもと、
たくさんの人の幸せに繋がることを信じて、力が続く限りがんばります。


IMG_5668.JPG

nice!(0) 
共通テーマ:演劇

コロナと採用人事 [社長の時間]

ネビュラエンタープライズに社名を変えて初めての社員募集は、
コロナ真っ只中、例年とはまったく異なる状況下で行なわれました。
エントリーした皆さんには、会社にいる「人」を感じてもらい、
かつ、僕らも会社に興味を持ってくれた皆さんの「人」を感じたい、という思いから、
昨年までは、軽食を準備しての歓談などを交えながら会社説明会を開き、
その後の書類選考や面接をしていたのですが、
今年のこの状況ではそうしたスタイルの採用活動も叶わず、
今回は、とてもスタンダードな説明会&採用試験となりました。
しかもお互いマスクをしたままなので、話しているときの表情もよく見えず、
逆に、辛うじて見ることができた皆さんの「目」の印象が鮮明に残っています。


今年は会社始まって以来最多、大変多くのご応募をいただきました。
新社名となり、ホームページで理念や雰囲気を発信したおかげかも知れませんが、
世の中の社員登用の状況は、これまでと比較にならないほど厳しいものがあるのだろう、
ということは明らかに感じ取ることができました。
しかも、弊社が身を置く舞台芸術業界は、ウイルス感染と戦いながらの経済活動に
とてつもなくハンデがある業態であることがあらためて露呈しました。
「ライブの醍醐味」「ナマの人と人とのふれあい」が魅力の核であるだけに、
舞台業界は「直撃」という表現のさらに上の言葉を探さねばならいほどの状況が続いています。
そうした舞台芸術業界に、よりによって今、飛び込もうとしている皆さんの想いは、
それぞれに胸を打つものがありました。

弊社の経営状況もゆっくりと上向いているとはいえ、
その水準たるや、安定化に至るまではまだまだ遠い道のりを覚悟せねばなりません。
そうした状況下での募集であったため、採用人数には限りがありましたが、
今回お話をさせていただく御縁をいただいた皆さんは、
人生にも、未来にも、舞台芸術にも、熱い想いを持った方ばかりでした。
来年春から一緒に働くことになる方とは、一日も早くその日が来ないか待ち遠しいですし、
残念ながら今回はご期待に沿えなかった方々も、
きっとご自身の持ち味を発揮する場所を見つけられることと信じています。

IMG_6753.jpg


ニュースでは、夏、秋と毎月増えてゆく倒産や失業者の報道を目にします。
「就職したくてもできなかった学生」に関しても相当多くなるのだろうと覚悟しています。
小さな会社を預かる立場として、少しでもその数字を下げられるよう、
たとえ自分の取り分を削ってでも、少しでも「仕事を分かち合う」ことが
とても大事な時代なのだろう、と考えたうえでの今回の採用活動でした。


引き続き、壮大なスイカ割りのような(笑)、暗中模索が続きます。
暗中だからこそ、光を目指して。

nice!(0) 
共通テーマ:演劇

面白がれる才能 [社長の時間]

昨日はネビュラエンタープライズになってから初めての会社説明会でした。
このご時世にあって、多くの皆さんと直接お話ができ、とても貴重な時間でした。
「いま就職活動をしている人たちに、僕が伝えたいこと、
あるいは役立ててもらえることは、いったいなんだろうか……?」と考え、
僕がこのコロナな日々で感じた「生き方(≠仕事との向き合い方)」について、
こんな切り口で話をしてみました。

EeEeK6AU0AAdnra.jpg


社名にあるエンタープライズとは「冒険心」という意味の言葉です。
冒険というと、探検だったり、斬新な行動だったり、
物理的な能動のイメージがある言葉ですが、
僕は冒険心とは「面白がれる才能」ではないかと思います。



お芝居やコントや漫才、人によって「おもしろい」は分かれますよね。
“隣の人が大きな声で笑っているのに、自分は全然おもしろくない……”
なんてこともよくあります。
そんなとき、みなさんはどうしていますか?


不意に訪れる「おもしろくない出来事」、ほかにもありますね。
「旅先で天気が最悪だった!」
「いつもなら待ってくれるはずのバスが、今日は待ってくれなかった!」
自分のなかに膨らむ期待はいつだって無限大ですが、
反して、自分の経験に基づく予測の精度なんてたかが知れています。
だから、思わぬことなんていくらでも起きます。

会社での時間だって同じです。毎日思わぬことの連続です。
自分とは違ういろんな人と一緒に仕事をするのですから、
自分の考えとは違う考えが四方八方に飛び交っています。
納得のいかないこと、不満に感じることも無くはないでしょう。



ただ、ここでちょっとストップ~。

納得がいかないことを「納得がいかない」で終わらせている“犯人”は、
自分とはまるっきり考えが違う上司Aさんでも同僚Bくんでもありません。
確かに納得がいかない主張をしているのは彼らかも知れませんが、
「納得がいかない」で終わらせているのは、実は自分自身なんです。

そもそも「自分の理解不足かも知れない」と思える謙虚さがあれば、
納得がいくまで議論し、相手の言葉に耳を傾けられる自分になれます。



「自分は正しく、相手が間違っている」

無自覚的なこの発想が、時に他者に対して不寛容になり、
自分の人生を不満だらけにして、毎日をつまらなくしているのです。
他者には有って自分に無い考えに対して、興味や関心を持たなくなった時、
その人は分厚いシャッターを下ろし、脳みそのバージョンアップが止まります。

これから自分が働く場所を見つけるみなさんは、
誰かに強制されてどこかの職場に押し込められるのではなく、
たとえ妥協だとしても、少なくとも自分の意思でそこを選んでいるはずです。
どの会社を選んだとしても、入社するときには考えもしなかったことが起き、
思い通りにならない出来事もたくさんあるでしょう。
そこで、誰かのせい、何かのせいにして、つまらない人生を過ごすより、
自分とは違う、または自分が持っていない、いろいろな要素に興味を持って、
自分の脳みそをバージョンアップさせ続ける人生のほうが、
ずっと面白い人生を送れると思います。



僕は、この小さな会社の社長という立場でコロナによる大打撃を食らいました。
これがなければ、巨額の借金をしなくても済みました。
「コロナさえなければ……」。
一度この考え方を始めたら、もう生きるのがイヤになってしまうでしょう。

でも、今、僕はとても楽しいです。
きっと、コロナに翻弄されている自分を面白がる才能があるんだと思います。
会社の仲間といっしょに、今までのかたちをぶっ壊しながら、
新しいことを考え、それを育てて、お客さんに喜んでもらえるサービスを増やしてゆく…。
コロナさんには、会社が逞しくなってゆくための貴重な機会をもらったと思っています。

みなさんにも、思い通りにならない出来事がたくさんあると思います。
ですが、自分の考え方ひとつで、
それらの出来事が自分の人生を楽しくしてくれるきっかけに
変わっていくことを知っていてほしいと思います。

ぜひ「面白がれる才能」を手に入れてください!



といったことをお話ししました。

今までとは違う世情になり、就活中の皆さんにとっては不安なことも多いと思います。
ですが、見えない明日と戦っているのは若い皆さんだけではありません。
ほぼ世界中の人たちが不安と戦いながら手探りでしあわせを模索しています。
毎日のなかに、少しでも多くの「おもしろい」を見つけられる自分になれれば、
きっとどんな時代も楽しく逞しく生きていけると思います!

ここに記したことは自分自身に向けて語りかけている言葉でもあります。



株式会社ネビュラエンタープライズの採用詳細はこちらです。
募集要項ページでは、会社説明動画のご案内もございます。
https://nevula-prise.co.jp/recruit

nice!(0) 
共通テーマ:演劇

仲間を探しています。 [社長の時間]

まるでロールプレイングゲームのようですね(笑)
人生は長いようで短い旅(または冒険)ですから、どうしてもちょっと似てしまいます。
リニューアルした我らが会社、ネビュラエンタープライズでは
今年も来年春入社の社員を募集することになりました。
「あら?演劇界隈はコロナの影響もう解決したの?」と思われるかも知れませんが、
まっっっったくそんなことはありません。今も大嵐の真っただ中です。

どうにか立ち直ろうとしている舞台芸術業界へ一心に寄り添いながら、
多くのスタッフの生活を守るため、会社を死守しなければなりません。
融資、助成金、給付金フル活用で、なんとか生きのびている状態です。

そんな状態だからといって、むしろそんな状態だからこそ、
今日明日のことだけを考えて、深刻な顔をしたり、落ち込んだり、寝込んだり、
そんなことをしている場合ではない、と心から思うのです。


DSC_3992.jpg
▲本社ビル2階をリニューアルして作った「時々海風が吹くスタジオ」。



105705416_1890404954416474_6838115195428885378_n.png
▲観劇の機会が減ってしまった今こそ、作品の世界観が詰まったチラシを自宅へ、との想いで始めた
演劇チラシの宅配サービス「おちらしさん」。



「会社の将来のために常に新しい仲間を求め続ける」

コレ、僕のなかでは鉄板です。
会社は人が集まって日々アメーバのように変形していきます。
「安定」を装って会社が硬直化を始めると、その部分が途端に壊死します。

まるで演劇のようです。

演劇も毎日の稽古や本番で、同じ作品だからといって同じことを始めると、
あっという間に腐っていきます。それととても似ています。
似るのも当然。
ネビュラエンタープライズは、会社の営みそのものがひとつの作品づくりであり、
さらに、「舞台芸術文化」という、ある種のものづくりの一端を担っているのですから。


自分自身のやりがい、生きがいに敏感で、
冒険するように常に楽しみを探しながら仕事ができる、
そんな仲間を探しています。

採用の詳細はこちらをご覧ください。
https://nevula-prise.co.jp/recruit



以下、新しく作ったコーポレートサイトに掲載しているメッセージです。

--------------------------------------------------------------------------------


「劇場」。 それは暮らしの延長線上にある非日常空間です。
溢れんばかりの魅力で観客を惹きつける俳優やアーティスト、
笑顔でお客さんをおもてなしする運営スタッフ、
多彩な音響や照明、人々の拍手と歓声、
劇場には日常の時間を忘れさせる要素がいっぱいあります。
しかし、日常を忘れるのは飽くまでも観客の皆さんであり、
多くの観客に非日常の時間を楽しんでもらうため、そこに集うスタッフは、
作品づくりや公演の運営のために、時に寝食を忘れるほどに魂を削ります。
それが舞台芸術に携わる人々の当たり前の日常です。

皆さんが舞台の魅力を知ったきっかけは、観客として作品を鑑賞した場合がほとんどだと思います。
その観客の立場から、舞台芸術業界の一人になるということは、
愛すべき非日常の時間が、血の滲むような努力が連続する日常に変わるということでもあります。
これは、想像しようにもなかなか難しいことかも知れません。
それほどまでに、かつて皆さんが観客の立場で感じた感動は、
並大抵の努力で生まれてきたものではなかったということです。

ネビュラエンタープライズは、そうした公演団体やアーティストの皆さんのパートナーとして、
舞台芸術の魅力を社会に広め、心豊かな社会づくりを目指す会社です。
俳優やアーティストの皆さんにできること、劇団や公演団体にできること、
そして、私たちのように舞台作品を創作しない会社だからこそできること、
それらが星雲(ネビュラ)のように集合した時に生まれる大いなる力が、
私たちを人が集う幸せに溢れた未知に連れていってくれるはずです。

作品の世界を創りあげる表現者のフィールドはそれぞれの舞台ですが、
私たちのフィールドは舞台芸術業界全体であり、社会全体です。
その途方もなく大きなフィールドで、皆さんはどのような自己実現を目指しますか?
私たちが立つ広大な舞台で終わりなき理想を追い続けるには、色褪せない冒険心を携えた仲間が必要です。
私たちはそうした仲間を常に探しています。


株式会社ネビュラエンタープライズ
代表取締役 緑川憲仁


nice!(0) 
共通テーマ:演劇

株式会社ネビュラエンタープライズ初日。 [社長の時間]

創業以来、舞台業界の皆様から“Nextさん”と呼ばれ、長年ご愛顧を賜ってまいりましたが、
本日9月2日、僕たちは「株式会社ネビュラエンタープライズ」へ社名を改めました。

ネビュラとは、「星雲」を意味します。
一つひとつの星はほんの小さな存在でも、
星雲のごとく、それらが集合した時に放たれる大きな存在感へ、
我らが舞台芸術業界のさらなる飛躍へと繋がる宇宙ステーションの役割を果たしたい。
そうした想いで名づけた社名です。
長年賜ったご愛顧と、積み重ねた多くの喜びや悔しさを礎に、
いつも皆様とともに在る会社を目指して精進していきたいと思います。


そして、新会社のホームページもオープンしました!
チラシ折り込み代行サービスをはじめ、新事業の数々、
本日プレオープンした「時々海風が吹くスタジオ」のご紹介、
さらには会社スタッフのインタビューなどもあります。
「どこまでも、人が集う幸せを求めて。」という会社の理念を
このホームページで楽しく分かりやすく表現してまいりたいと思います。
https://nevula-prise.co.jp/


EeEeK6AU0AAdnra.jpg



以下、会社リニューアルに際してのご挨拶です。


人が「幸せだなあ」と感じるとき、大概の場合、そばには誰かがいます。
誰かがいなくとも、自分の知らない誰かが頑張って創った
食べものや音楽や絵画に触れ、心が満たされたりもします。

私たちは舞台芸術の魅力を広め、暮らしのなかに幸せを増やしてゆく会社です。
舞台芸術もまた、音楽や絵画のように、人のこころに栄養をもたらします。
古来より、舞台芸術が人々に与えてきた感動の根本には、
「人が集い、生み出される奇跡」が常にありました。
つまり、人は互いに影響を与え合い、感動を分かち合うことを自分の喜びと感じる、
そんな生きものなのではないでしょうか。

バブル崩壊後、「ものの豊かさから、心の豊かさへ」といった
社会変革を望む声が様々な場所から上がる一方で、
人どうしの交わりは技術革新の陰で新たな困難に直面している印象を受けます。
そうした現代社会にあって、舞台芸術が果たす役割は、
けっして単なる娯楽として軽んじられるものではありません。
舞台芸術のさらなる振興と、実演芸術を活用した社会貢献で、
私たちが暮らす社会は、もっと人が集う幸せに満ちた空間になるに違いありません。


「どこまでも、人が集う幸せを求めて。」

何処にも終点のない、この理念の実現を目指す私たちは、
これまでに培ったものづくりに対する誇りを胸に、
私たち自身が集い、語らい、新たなサービスに果敢に取り組みながら、
豊かな暮らしとは何かを探求しつづける人間カンパニーであらんと努力します。
そして、人が集う奇跡を発信し続けてきた舞台芸術の魅力を多くの人々へ届け、
遊び心溢れる豊かな暮らしと、新しい未来を創造してまいります。


株式会社ネビュラエンタープライズ
代表取締役 緑川憲仁

nice!(0) 
共通テーマ:演劇

時々海風が吹くスタジオ [社長の時間]

この度、稽古利用をはじめとするレンタルスペースを運営することになりました。
Nextからネビュラエンタープライズへ社名が改まるのと同じ9月2日、
江東区亀戸の本社ビル2階フロアが多目的レンタルスペースとしてオープンします。
演劇人としての夢がまたひとつ叶いました。


DSC_3995.jpg


13メートル×5メートルの大きさのこの部屋は、
今までは会社スタッフの休憩スペースや、
お客さんが来社された時の打ち合わせ場所として使用してきましたが、
リニューアル工事を経て、全面板張りの床になり、大きな鏡も取り付け、
すっかり稽古場らしいたたずまいの空間になりました。
小劇場並みの音響設備も用意していますので、
音源さえ持参すればけっこう素敵な音響で稽古できます。
先日のサウンドチェックでは、テンション上がりまくりでした!(笑)
もちろん稽古以外でも、セミナー・撮影・集会などにも使用可能です。



スペースの名前は【時々海風が吹くスタジオ】です。


「亀戸って、海なんかあったっけ……??」
みなさんきっとそう思うことと思います。
オーシャンビューこそありませんが、亀戸は意外と海が近くて、
風向きによっては海風が吹く街なんです。
帰宅するとき等、時々感じる海の香りに癒されながら会社を後にしたりします。
ですので、けっして看板に偽りはございませんっっ!!!



そんな時々海風が吹く空間で、人どうしが集い、
新たな作品づくりに勤しんだり、新しい出会いがあったり……
「幸せな気持ちが生まれる、そういう場所や時間を提供したい」
という想いを大切にしたくて、場所の魅力そのままの名前を付けてみました。

それから、いまこんな時世ですから、
コロナ対策に奮闘するみなさんへの支援の気持ちを込めて、
新型コロナウイルスが原因で、舞台公演等が中止となった際、
ご利用料金の一部を返金する独自のサポートプランもご用意しました。
長年、舞台芸術の発展を目指して活動してきた会社ならではの視点で、
人と人が出会う場をクリエイトしてまいります。

見学も大歓迎です。ぜひ一度見にいらしてください。
「時々海風が吹くスタジオ」、末長くよろしくお願いします~!


スタジオの概要はこちらをご覧ください。
http://seisakuplus.com/umikazestudio/


DSC_3992.jpg


nice!(0) 
共通テーマ:演劇

新しい名前 [社長の時間]

長く使っていた名前を変えるのって、こんなにドキドキするものなんですね。
歌舞伎役者さんや落語家さんも、襲名の時はこんな気持ちなのでしょうか??

この度、緑川が代表取締役を務める会社の名前を改めることにいたしました。
9月2日から僕たちの会社名は、「株式会社ネビュラエンタープライズ」となります。

会社発信のリリースページはこちら!
http://seisakuplus.com/navi/200729-CI-release.pdf

EeEeK6AU0AAdnra.jpg



これまで、舞台業界の皆様からはもっぱら「Nextさん」と呼ばれ、
自分たちも「Nextの〇〇です!」と、16年ものあいだ名乗ってまいりました。
とはいえ、会社の正式名称は有限会社ネビュラエクストラサポートでしたので、
大した印象の変化はないかも知れませんが、もう「Nextさん」ではなくなります。

星雲という意味を表す「ネビュラ」は、
弊社の前身企業ネビュラプロジェクトから続いている壮大な世界観の言葉です。
そのネビュラプロジェクトは演劇集団キャラメルボックスの制作会社で、
ちょうど昨年、残念ながら経営が破綻してしまいました。
今となってはネビュラプロジェクトとは経営に関する関係は何もありませんが、
分社独立した僕たちにとっては親のような存在でした。



今回、社名を改めるにあたり、果たして「ネビュラ」で在り続けるのか否か、
という模索も、当然のことながらありましたが、
折り込み代行事業の発想と仕組みを開発した、
ネビュラプロジェクト創業当時の人々を凌駕するような
クリエイティビティと情熱と覚悟で毎日の仕事に向き合い続けるためにも、
僕らは引き続き「ネビュラ」を名乗ることを決めました。

この会社が業界の皆さんから期待されていることは、
既存の仕組みをただただ維持することではなく、
業界発展のため創客に取り組み、豊かな社会づくりを行なう創作活動です。
昨今のコロナのこともあり、期せずして社内では、
「舞台業界のために僕たちがやれることは何なのか」を徹底的に議論し、
解体的再出発をしたところでもあります。
僕たちが「目に見えない作品を創作しつづける集団」たり得るためにも、
今一度、「ネビュラ」に込められた理想を一人ひとりが胸に携えることが重要と思い、
この言葉を社名に冠することにしました。



9月2日からは、社名とともに会社のロゴも新調し、コーポレートサイトもオープンします。
これまでの主幹事業チラシ折り込み代行サービスはもとより、
新しい環境下での舞台業界発展に寄与できるようより一層研鑽を積んでまいります。

何卒よろしくお願いいたします。


nice!(0) 
共通テーマ:演劇
前の10件 | - 社長の時間 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。