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今月のお題「最近見た、悪夢」 [きゅ~め~るのお題]

シアターキューブリックのメールマガジン「きゅ~め~る」の配信日毎月9日は、
劇団員がその月ごとに設定されたお題についてブログを書くのですが、
投稿が遅くなってしまいました、大変申し訳ありません。
しかも、今回のブログお題、自分から劇団に提案したにもかかわらず……。



お題は「最近見た、悪夢」です。


悪夢、いくつか覚えているものはあるのですが、夢というのは色褪せるのも早いもので、
記憶している悪夢をあらためて言葉で綴ろうとしても容易に気持ちが乗らず。

なので、新しい悪夢を見ようと、ここ数日毎晩努力していたのです(本当に)。



そして、今これを書いているということは……。








はいっ!今朝とれたての悪夢がこちらです(*´Д`)






旅好きだからなのか、僕は一人旅をしていました。

そして、この日の宿に、かなり遅い時間に到着しました。

旅慣れているほうなので、宿選びを大きくハズすことはほぼないのですが、
今日泊まる宿は、直感的に「あれ……」という感じでした。




民宿のような飾り気のない宿の玄関を入ると、
主人と思しき人が面倒そうに僕を出迎えました。
トイレや風呂の場所、明日の朝のこと、
部屋にパンフレットでも置いておいてくれれば、
こんなに気持ちのこもらない説明も聞かずに済むのになあと思いながら、話を聞き。

そして今日泊まる部屋まで連れていかれるのですが、その道のりの長いこと。
黴臭い年季の入った廊下、階段……のみならず他の客が泊まる部屋の中まで横切り、
ある部屋では、中年カップルがその最中だったりするなかを
「ちょっと失礼しますね」とか言いながら、
宿の玄関は1階でしたが、谷に建物が造られているのか、
下へ下へ、いったいどこまで降りるのかというくらい歩かされました。




そしてようやく着いた部屋には、すでに布団が一人分敷かれていました。


案内してくれた従業員が去った後、

いえ、去る前から違和感を覚えてはいましたが、その布団の中には先客がいました。

そして僕を待っていたかのように起き上がったのは、巨体の中年女性でした。



ここは飽くまでも旅館であって、風俗的な何かではないはずなのですが、
その大きな女は、「あなたが予約したのはこういうプランですから…」と言って、
自分がそこにいるのは、さも当然のごとく、僕が安眠するはずの布団の上に居座り、
まったく状況が理解できていない僕を、色気ゼロの視線でいざなうのでした。

むしろ彼女もすべてが面倒くさそうです。
だったらいっそのこと、部屋を出ていってほしいと思いましたが、
そのふてぶてしい顎がだるだると揺れ、
これ以上意味の分からない言葉を聞かねばならないことのほうが煩わしく、
彼女との議論を避け、ひとまず風呂へ避難することにしました。

すると、外の廊下はすでに風呂のお湯で膝上の高さまで浸かっていて、
風呂に行くまでもなく、そこがもう風呂なのでした。



夢なので、時間の歩みは歪んでいます。
部屋を出た僕がどのように過ごしたのか、
もう忘れてしまったのか、描写されなかったのか、今はもう記憶していません。



おそらく僕はその部屋には戻らず、
建物じゅうが風呂と化したどこかで朝まで時間を潰したのだと思います。
部屋に戻れば、さっきの大きな女がどんなふうに僕を待ち構えているか知れません。
下手をすれば餌食になります。


僕はたぶん朝まで眠れなかったのだと思います。

そして朝食さえ出されないまま、宿を出る時になりました。



すると、あの例の大きな女が気だるい感じのまま会計を仕切りはじめました。


(こいつ、宿の人だったの……!?)


睡眠も、食事も取れず、一円たりとも払いたくない僕でしたが、
求められた宿泊代6万5千円を、まるで手切れ金を掴ませるように支払い、
膝上までお湯で浸かった廊下に出て、
途方もなく長い階段と廊下をふたたび通って、悪夢のような宿を後にしました。




夢なのですぐに忘れるはずですが、
たぶん、世界のどこかにこういう宿はあります(笑)


皆さん宿選びにはじゅうぶん気をつけてくださいね。

そして素敵な旅を。



IMG_0316.JPG

そっか……こんなトンネルを通ったからなのかなあ~(>_<)


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