SSブログ

今月のお題「夏休みの思い出」 [きゅ~め~るのお題]

シアターキューブリックのメールマガジン「きゅ~め~る」配信日恒例のお題ブログ。

先月から一転、普遍的なテーマが来ましたね、これはこれで難しいですね。
というより、夏休みというものが大昔過ぎて思い出すのが大変という方が正しいです。


夏休みと言ったら宿題が必ずあった訳ですが、
僕は毎年夏休みに入った瞬間にほとんどの宿題を終わらせていました。
真面目と思われるかも知れませんが、僕の感覚では
逆に宿題を後に取っておくほうが真面目だなあと思います。
だって夏休みまるまる遊びまくりたいじゃないですか~!
そのためには宿題はなるべく早く全滅させたる!っていう
完全に遊び人のスタンスの考えなんですよ。


ただ、休みに入った瞬間にやっつけることが困難な宿題があります。


日記と自由研究です。


これは、イヤでしたねえ。ずーっと頭の片隅に残ります。





小学校4年生の夏休みの自由研究。
この年の夏は、群馬と長野と岐阜に出かけることになっていたので、
それぞれの場所の石を集める、という可笑しなテーマを思いつきました。
和菓子の空き箱が石を置くのにちょうどよい仕切りがあったのでそれを使いました。


「各地の石」とタイトルが書かれ、丁寧に石が並べられた菓子箱。
それぞれ特徴のある各地域の石を並べてみて思ったのは、

「これ、誘拐じゃね?」


石は口がないので泣きわめいたりはしませんが、
見知らぬ土地に連れてこられて、見ず知らずの石と一緒に並べられて、
「いったいこの子(石)たちはどう思っているのだろう……?」
という罪悪感でした。


かといって、もう東京に戻ってきてしまっているので、
元の場所に戻すことはできません。10歳だった僕は途方に暮れました。



これは後年知ったことですが、石や自然物を拾って持ち帰るのは良くないということ。
スピリチュアルな話になりますが、木や石には霊が宿るといいます。
当然、良い霊の場合もあれば、そうでない場合もあります。
小学生の僕が、石を集めた後に何やら後ろめたい気持ちになったのは、
本能的にそうしたことを感じたからかも知れません。
それ以降、僕は自然物を持ち帰ることはしなくなりました。

この時集めた石は、その後どう扱ったのか覚えていません。
結局小さな子供ですから責任は取れませんよね。いろいろと良くありませんでした。






そして、この宿題のことを覚えていた理由はもう一つあります。


この自由研究のタイトル。


「各地の石」。


センス、ゼロですよ。ノーセンス。鳥肌が立つレベルです。
小学生だからといって許されるものではありません。


その後、劇作家の仕事をする大人になり、
作品のタイトルをいくつも考える立場になった訳ですが、
この時の反省がいつでも僕の心の奥のほうに燻っている気がしています。

「タイトルはマジで大事だぞ……」と。


もう37年も前になる、夏休みの思い出です。

N22drRKV.jpeg.jpg

nice!(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

Facebook コメント