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電車を止めるな! [劇作家の時間]

シアターキューブリックの“ふるさと”と言っても過言ではない、
千葉県のとっぱずれ、銚子。そして銚子電鉄。
2008年に上演した(おそらく)日本初のローカル鉄道演劇『銚電スリーナイン』は、
今にして思えば、銚子電鉄さんの「何事にも挑戦する」「絶対にあきらめない」
そうした社風から発祥したものかも知れません。
その後、シアターキューブリックと銚子電鉄さんとは、
2009年の『銚電スリーナイン~さようなら、イワシ号~』
2018年の『銚電スリーナイン~Return to the Roots~』
でコラボレートさせていただき、エンタメを活用した地域振興のモデルとして、
何度もメディアに取り上げられました。
そのおかげで、「シアターキューブリックといえばローカル鉄道演劇」、
いつしかそんなふうに評してもらえるようになりました。


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銚子電鉄さんといえば、ぬれ煎餅で経営危機を乗り越えたことで有名ですが、
その経営危機はけっして過去のものではなく、今も変わらず経営難と格闘されています。
そうしたなかで出てきたのが銚子電鉄の映画『電車を止めるな!』
数年前の某大ヒット映画からタイトルイメージを拝借しているのは明らかで、
しかもホラーなんだか、コメディなんだかよく分からない、B級っぷりを醸し出し、
B級どころか、“銚子だけに超C級”と、竹本社長のマシンガンの駄洒落は止まらず。
「話題性はそこそこだけど、作品の質としては、まあ仕方ないんだろうなあ……」
みたいな世間のイメージに、僕も流されかけていたのですが、
先日ようやく拝見する機会をいただきました。


劇団員の千田剛士がいつも通りかなり溶け込んだ様子で出ていたり、
元メンバーの谷口礼子がそれはそれはぴったりの役を演じていたり、
村井美樹さんはじめ知り合いがたくさんスクリーンの中にいたりするので、
少し贔屓目かも知れませんが、少なくとも超C級ではありません(笑)
僕が舞台業界の人間だからかも知れませんが、
まるで元気な若手劇団の公演を観たような感覚になりました。
多少粗さはあるけど、思わず味方にさせられてしまう情熱がみなぎっている、
そんな感じでした。
そして、銚子に行ったことのない人はきっと、
こんな面白い人たちが動かしている銚子電鉄とはいったいどんな鉄道なんだろう?
と気にせずにはいられなくなると思います。

東京から2時間、日帰りでも泊まりでも遊びにいける銚子。
速いもの、新しいもの、便利なものに囲まれている日常から、
ちょこっとだけ外れた銚子時間は、きっとやみつきになりますよ。
ぜひ、『電車を止めるな!』をご覧になって、そして銚子へお出かけください。
(なぜか映画関係者のような発言…(笑))

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