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今月のお題「幸せな孤独な薔薇な役者群はこれだ!」 [きゅ~め~るのお題]

毎月9日の劇団メルマガ配信日にやってくるお題ブログ。
今月は次回公演『幸せな孤独な薔薇』に因んで、
メンバー各自が「幸せな孤独な薔薇な〇〇」を熱く語ります!


僕からの〇〇は、なんといっても今回の「役者群」です!
キャスティングには毎回けっこうな自信を持っている僕ですが、
今回は自分に焼肉をご馳走してあげたいくらいのキャスティング(笑)
稽古場でもにまにまが止まりません。

20年前に上演されたこの作品は田嶋ミラノさんが書き下ろし、
ミラノさんご自身主演の舞台でした。
その時点で圧倒的なオリジナリティを放っており、そのせいなのか、
これまでも大きな興行として再演されることもありませんでした。
ミラノさんは2003年に天国に旅立ってしまったので、
主人公ルカを演じる女優を誰かしら立てなければならず、
出演者オファーから、それはもう、ものすごいハードルの高さでした。


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ミラノさんが演じた主人公ルカは眞実さんが務めます。
シアターキューブリックには3回目の出演。
彼女自身、なんと今回が初主演だそうです。
小柄なミラノさんとは違い、わりと長身で、
見た目の雰囲気はミラノさんとはかなり異なります。
けれども、目に見えない、それこそ肌で感じる彼女の何かに
ルカの魂(=ミラノさんの、と同義)を感じたのです、直感で。
理屈ではないところでのフィット感は、先日稽古が始まり、
ああ、間違いではなかった……と。
ほとばしる不器用さと誠実さ、とでも言えばいいのでしょうか……。
シアターキューブリック版の『幸せな孤独な薔薇』は
確実に舞台上に創りあげることができる、そう確信しました。


『十二階のカムパネルラ』が初参加だった坂本実紅さんが2回目のキューブリック出演。
前回の作品づくりのなかで彼女の思慮深さ、天真爛漫さを実感し、
その魅力を、もはやまるごとそのまま活かせる役。
眞実&坂本実紅のコンビが醸し出すお芝居は、見ていてとても清々しいものがあります。


2014年の『サンタクロース・ドットコム!』以来、
6年ぶりにご一緒する第27班の看板、鈴木研くん。
相変わらず見た目はクールで、中味はアツイ、チョイ悪 好青年。
僕が女の子だったら、絶対好きになってる(笑)
6年の時間を経て、演技にも繊細さが増していて、
いろんな難しいことを要求したくなる俳優。
ほんとかっこいい、要注目の鈴木研くんです。
稽古中、抱きつかないように気をつけなきゃ(あ、もう抱きついてたわ(笑))。


そして、これまたお久しぶりの東京ハートブレイカーズの首藤健祐さん。
2011年『誰ガタメノ剣』で、ヘビメタな織田信長を演じてくれた大先輩。
首藤さんは2000年の『幸せな孤独な薔薇』の出演者のおひとり。
田嶋ミラノさんとも何度も共演されていて、
今回の稽古初日から、すでに首藤さんの細胞に染み込んでいる
ミラノワールドがムンムン匂い立っていました。
僕のなかでは首藤さんの姿のない今回の公演は全くイメージできず、
何が何でも出てほしかったので、本当にうれしくてたまりません。
おもいっきりダンディーなのに、ものすごくかわいい首藤さん、
今回も炸裂しまくっています。ほんともう、ご期待ください。


劇団員の片山耀将、千田剛士、奥山静香。
3人ともそれぞれの味わいでシアターキューブリックを体現してくれています。
いつもなら、目を三角にして役者たちを追い込んでいってしまう僕ですが、
今回は、彼らから繰り出されるキューブリックワールドを
楽しませてもらっている自分がいます。みんないい味出してます。



最後に演劇集団キャラメルボックスの看板、西川浩幸さん。
西川さんがシアターキューブリックの舞台に出てくださるとか、
僕はもうそろそろ死ぬのかなって思います。
25年以上前、高校生のころに知ったキャラメルボックスのお芝居で、
演劇の底なし沼へ僕を引きずり込んでくれたのは、脚本・演出の成井豊さんであり、
その世界観をコミカルに凛々しくエネルギッシュに体現していた西川浩幸さんでした。
以来、僕はずっと背中を追いかけて、キャラメルボックスの制作会社に入り、
キューブリックを創ってからも、ずっと憧れの存在でありつづけてくれました。
僕がいま演劇を自分の仕事にして、素敵な人たちに支えられ、生きていられるのは、
西川さんがいてくれたから、と言ってもいいくらい。
憧れの存在すぎて、この20年間、自分が演出する舞台に西川さんが出てくださる
なんて、一瞬も考えたことがありませんでした。

毎作品、素敵な人たちに囲まれて、じぶんは幸せだなあと感じているのですが、
今回はまた特別な空気に包まれている稽古場です。

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きのうは稽古4日目にして、音楽付きで全通しの読み稽古。
役者たちの作品愛がどこからともなく、ぶわーって噴き出してきて、
稽古のこんな早い段階でこっそり涙ぐんだのは、ちょっと記憶がありません。
同時に、ここから気を引き締めていかねばともおもいました。

と思っていたら、稽古後のごはんで西川さんも同じことを話していました。

あと1か月、キャスト・スタッフの皆さんと誠実にこの作品と向かい合いたいと思います。




そんな稽古場の真ん中に、出演者ではありませんが、もう一人たいせつな人。
田嶋ミラノさん。

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