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今年もありがとうございました。 [日々雑録]

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緑川憲仁のブログ「新とうふのかど」を読んでくださっている皆さん、
2017年もありがとうございました。
おかげさまで、今年も大変充実した一年を終えることができそうです。
2016年から今年にかけては、自身の人生を大きく変えることが多くありました。
自分の性格が物事に対して非常に「飽きっぽくない」ため、
一度始めたことや、一度好きになったことを、とことんまで追究する気質が、
この歳になって、芋づる式にオリジナリティを発揮し出したように感じます。

シアターキューブリックでは、2008年以降、日本の全国各地にて、
演劇と地域のコラボレーションをテーマにした公演や企画を打ってきました。
2008年、2009年は千葉県銚子市、2010年は岡山、
2011年は高知、そして岐阜県関ケ原町、2012年も関ケ原、
2013年は鹿児島、2014年は箱根、岐阜県本巣市、
2015年は香川県、2015年から2016年にかけて茨城県ひたちなか市。
すっかり、日本じゅうに僕らの故郷ができました。
同時に、シアターキューブリックは東京都墨田区を本拠にして、
演劇と地域のコラボレーションの活動を日常的に行なっていて、
これまで各地で学んだことを地元の活動に活かそうということをテーマに、
2017年は地元の銭湯を舞台にした7年ぶりの銭湯演劇と、
商店街を劇場に見立て、すみだのまち劇場化プロジェクトというものを行ないました。
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▲6月、墨田区主催「地域学セミナー」の講師を担当させていただきました。

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▲10月上演『寺島浴場の怪人』。

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▲11月、すみだのまち劇場化プロジェクト『キラキラ橘商店街でショー』。

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▲結成6周年を迎えた、帰ってきたキューピッドガールズ。

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▲12月、岐阜高専演劇部さんでのローカル鉄道演劇ワークショップ。

演劇業界ではちょっと変わった存在になっていますが、
演劇の新たな可能性を探りつつ、演劇の魅力を多くの人に広めたい、
という思いは日々着実に実を結び、
僕らの活動を面白がってくださったり、励みにしてくださったりする方も増えました。
僕らが演劇を始めた頃は、何年後には観客動員数何万人だとか、
何年後にはどの劇場で公演を打つだとか、
そういったことを活動のステイタスに感じていましたが、
僕らの周りでいつも笑ってくださる方々のおかげで、
そういったことよりも、もっともっと大切な活動の意義を見出すことができました。
もちろん「意義」だけでは活動を続けていくことはできません。
長期にわたり継続させていくには、社会的に自分たちのスタイルを確立させること。
劇団の代表としては、ここにしっかり取り組んでいかねばと思っています。
シアターキューブリックの活動に関わってくださったすべての皆様に感謝いたします。

2016年夏に専務に就いた舞台業界振興企業ネビュラエクストラサポート(Next)では、
今年7月から代表取締役の職を預かり、慣れない会社経営と格闘しています。
昨年は人材難をはじめ、噴出する問題をモグラたたきのように、とにかく潰していく日々でしたが、
今年は劇団☆新感線『髑髏城の七人』の会場での劇場業務などの新しい挑戦と、
社内改革を目指した制度整備などを並行的に推進し、
新体制の会社が目指す方向を仲間とより深いところで共有できる素地ができつつあります。
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▲豊洲の新劇場ステージアラウンド東京のロビーにて。

緑川の「作家脳」だけでは安定的な会社経営を行うことはできませんが、
僕がこのタイミングで会社の社長になった理由は、
この作家脳が必要とされているからだ、という感触もはっきりと感じています。
「社員の生活を守り、業界や社会に貢献する」という重い重い役割があればこそ、
溢れる遊びごころで仕事に取り組むことが大事だと確信しています。
来年は緑川の作家脳をもっと会社経営に活かし、必ず次のステージに上がります。


個人的には今年が後厄の年で、厄払いも何もしなかったわりには、
何事もなく厄を終えようとしています。
これも僕の周りで日々僕を支えてくれている人たちのおかげです。

物質的空間的に支えてくれている家族や仕事仲間や友人の存在はもとより、
精神的な成長や発見を促してくれる存在の大きさを思い知る一年でした。
「自分自身のルーツ」というものに関しては、
誰もが自分の細胞に染みついているがゆえに、通常、本人はとても鈍感になりがちで、
鈍感になることで、風化するように要素が薄まっていき、
同時に、身についた他の要素によって、結果、人は時とともに変質していくのだと思います。

僕の、物書きとしての細胞をかたちづくる、アーティスト岡村孝子さんの存在。
14歳で出会ったこの方の音楽は、その後の長い年月で僕の深いところまで染みつき、
緑川が発信する演劇作品に影響を与え続けながら、徐々に風化していました。
ですが、今年夏、絶妙なタイミングで、自分のルーツを体感する機会をいただき、
肉体は歳を重ねて老いることがあっても、魂は歳を取らないことに気づかされました。
42歳の緑川のなかに、14歳の少年が溌剌と生きていることを実感した瞬間でした。
今年のそれからは、この方の言葉から、ふたたび多くのことを学び続けています。
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▲10月、香川県三木町でのコンサート後、楽屋にて。
※岡村孝子さんのご了解をいただいて掲載しています。

これまでも「緑川は年齢不詳」と散々言われ続けてきましたが、
おそらく2018年以降もその路線は維持し、
それどころか、ますます不詳になっていくことと思います(笑)。
年々老いてゆく肉体のことも忘れることなく、
14歳の少年は元気溌剌と生きてまいります。

今年も一年ありがとうございました。
皆様、どうぞ、良いお年をお迎えください。

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